熊本県の氷川(ひかわ)に行ってきました。
氷川は昔「火の川」と言われ火打ち石を産出していたそうです。
なら今でも火打ち石はあるのか?探してみましょう!
しかしここでひとつ問題が。
火打ち石の実物見たことがないのでどれがそうなのか?全くわかりません!
そこでググってみたら、鉄を削れる硬さが必要とのこと。
つまり、ハンマーで殴ってみて簡単に砕けない石なら可能性があります。
色々な石を拾ったのですが使えたのはこれだけでした。
調べたら「石英片岩」という石に似ています。
(私は石に関して全くの素人なので断言できません!)
石英片岩は海底の堆積で出来たチャートが地中深くに引き込まれ高圧高温で石英に変化したものだそうで
川岸がこんなんですからそんな話も納得してしまいます。
さて、火打ち石は見つかったのですが打ち付ける「火打金」も必要です。
最初は鉄なら何でも良いのかな?と思ったので黒皮鉄板で試しましたが、まったく火花が出ません。
そこでまた調べたら粘りのある鉄だとうまく削れて火花になってくれないので、炭素鋼が良いらしい。
炭素鋼の用途で代表的なのは工具類です。
……じゃあ、工具で火打金の代用できるんじゃね?
工具ならいくらでもあるぜ!(写真はごく一部です)
数日にわたってあらゆる手持ちの工具で試した結論。
「どれもこれも使いにくい……」
まず打ち付けにくいのなんの。
そしてうまく火花が飛んでくれません。
(大きく削ってエッジを出したりすれば別なんでしょうが、今回は未加工が前提です)
それでもテストした中では
タガネと
ヤスリならまだ火花が少し出ます。
それでもバンバン火花が出るわけではなく、ちょろっとしか出ないので
とても実用にできるレベルではありません……
そこで専用品を試しに購入。
尼で1000円程度の品ですが、さすが専用品!ものすっごく簡単に大量の火花が出てくれます。
その違いのひとつ、は面積にあるようです。
左が専用品。右がヤスリ。
ヤスリは長さこそありますが、幅が狭いので削れる鉄の量が少ないのでしょう。
逆にタガネは幅こそありますがあまりに短いのがネックになるようです。
しかし幅と長さがある工具なら代用可能な訳ですから、何か見つけたらまた試してみます。
最後にチャークロスを作成。
適当な蓋付きカンに穴を開け、布を突っ込み火にかけます。
穴から火や煙が出なくなったらできあがり。
これに火打ち石で火花を飛ばしたら簡単に着火しました。
しかし、チャークロスって不思議ですね~
こんなになっても普通の布のように広げることが出来るんですから。
まぁ最初から石付きのキットを買えば楽だったのですが、いろいろ試行錯誤するのも楽しいものです。