レイルロードランタン、それもアドレイクのNo.250をアメリカから3点輸入しましたので順次仕上がり次第オークションに出品します。
第一段はこの「スイッチマン」
スイッチマンとは、転轍手……つまり「ポイント切り替え員」のこと。
たぶん信号のメンテナンスもおこなっていたんでしょうか?ランタン抱えてハシゴを登りやすいように吊り手がガッチリとロックできる仕組みですし、さらにプラのような素材で絶縁にも配慮されてるようです。
正直、吊り手が木製やパイプ製のは見たことありますが、プラのはアドレイクでは初めて。レアですね~これ。
<後日追記>
おそらく色からするとベークライトではないか?と思われます。耐熱や絶縁にも優れていますし。そしてベークライトの本格生産は1910年以降ですので年代も合います。最先端素材を使う余裕が当時のアメリカ鉄道会社にはあったんだろうなぁと妄想しています。
ホヤもちょっと珍しいタイプ。
「ADLAKE」のエンボスだけではなく、その下に( )みたいなスペースがあります。写真ではわかりにくいですが。
No.250はずいぶん所有しましたが、こんなの初めて見ました。ここに資産管理番号でも書いてたんでしょうか。
しかしまぁバリエーション多過ぎです……!
タンクも比較的良好。
ちょっとサビありますが100年前の品にしてはいいほうです。
Reporting markは「B.A.R.」ですので「Bangor and Aroostook Railroad」というメイン州の鉄道会社が使用していたようです。
このバンゴー&アルーストック鉄道はほぼカナダとの国境付近を走っていた鉄道で、当然寒い地方。
で、旅客はもちろんですが冬はジャガイモの輸送で儲けていた様子。
でも寒いからそのまま運ぶと凍ってしまい売り物にならなくなるので、ヒーター付きの貨車で運んでいたんですね。
しかし、だんだんトラックとの競争は激しくなるし、1969年にヒーターの停止で大損害を被り「もう鉄道は信用ならん!」と農家からもそっぽを向かれて衰退していきます。
こんなアメリカの鉄道の歴史が感じられるからホント、レイルロードランタンは好きなんですよね。
だから新品のようにピカピカに磨き上げるのはチョット違うかな?と思っています。
というわけで、最低限のさび取り(といってもサンドペーパーや研磨材を使わず布でひたすら磨いたのでかえって時間かけてます)とタール等を落とすだけのごく軽い清掃のみに止めたこの品。
ヤフオクに2020年12月30日まで出品中。
「アドレイク レイルロードランタン」で検索すると出てきますから、よかったら見てやってください。
<12月30日追記>
もう一台出品しました。
エリー鉄道のNo.250です。タンクだけNo.300のアンマッチですが状態は中々。
レア度の違いでスイッチマンより少し安い価格設定ですが、モノはすごくいいですよ。