マイナーランプ 「E.Thomas & Williams」のレストア【その1:分解編】
ハリケーンランタンも良いのですが、真鍮製のマイナーランプ(カンブリアンランタンともいいます)が大好きです。

それもやはり本当に炭鉱で使われていたウェールズ製の「 E.Thomas & Williams」が最高!でもメーカーの製造は終了し新品流通在庫もほぼ枯渇。
しかし150年前からほぼ同じ形で生産されていますし、頑丈なので中古はちょっと探せばすぐ見つかります。
(2021/12/05追記:この記事を書いて約1年後ですが、最近またなぜか新品が豊富に出回っている様子です。理由は不明ですがどこかが製造を継承しているのかもしれません。そのためわざわざそんなに安くもないしリスクもある中古を買って整備する必要も無くなりました)
で、私が以前セカイモンを使ってアメリカから輸入した品がこちら。

真鍮独特のくすみが出て渋いともいえますが、これは1987年製なのでまだまだビンテージとかアンティークとかの域には達していませんから手入れのついでにピカッと磨いてしまいましょう!
まずは分解です。
最初は下部のタンクを外します。

ねじ込み式なので、回すだけです。
ただ、何十年も放置されているモノだとまれに固着していることも。
無理に回そうとすると全体が歪んでしまうことがあります
(オークションでもたまに歪んだ個体を見かけますので注意!)
その場合は浸透潤滑剤をたっぷり付けて一晩放置し、

こういう硬くなったフタをこじ開ける道具を使ってみましょう。
ちなみに写真のフタあけは新潟三条のプリンス工業製。このメーカーのおろし金とかカッコイイすよ。
次はガラス固定金具。これも回せばいいのですが、素手だとツメを痛めます。

なのでラジペンで回します。
これも固着していることがありますから注意!

緩んだら手でも大丈夫ですが、ここにひどいバリがあることが多いので手を切らないように注意してください。
金具を外したら下にあるパッキンを慎重に取り出します。

おそらく石綿かその代用品のようで、簡単に割れるので注意!
※もし割れたら薄いコルクを切り出して代用します。
E.Thomas & Williamsも最後はコルクになりましたし、フルコピーされた台湾製マイナーランプもコルクパッキンなので大丈夫。
(ちなみにフルコピー品のコルクパッキンは無加工で装着可能なことも)
※「E.Thomas & Williams 偽物」で検索されている方が多いようなので補足。
あるお店が販売されている「フルサイズマイナーランプ」のパッキンを私は流用していますが、自己責任だと理解した上での選択です。そのほかのパーツも写真で見る限りはそっくりなんですが、まだ試していませんので何とも言えません。
ガラスホヤを取り出します。

本物の E.Thomas & Williams製は厚みがあり頑丈なのでそうそう割れませんが、過信は禁物です。
もう1枚パッキンがありますが、

取りにくいのでその下にあるネットごと外してからパッキンを取り出す方がおすすめ。
ただこのネット、隙間を通りません……

そのため網をちょっと押して外し気味にしましょう。

これで上側は完全分解できました。
次は先ほど外したタンクを分解します。

まず上のネジを外します。これも回すだけです。

これで芯固定具が取れます。外れないときは単に貼り付いているだけなのでコジり気味で。
その下にある革パッキンを慎重に外します。


劣化していることもありますが、その場合は台湾製のパーツがたぶん流用できる……筈ですが「簡単に外れないときはあきらめて外さない」という手もあります。
これで分解完了!芯もまだまだ使えそう。

細かいパーツを紛失しないようにトレイなどにまとめておくことをおすすめいたします。

私は洗浄剤や潤滑剤をたっぷり使うこともあるので、揚げ物用バットを使っています。
分解したら磨きです。
汚れがひどい時はまず中性洗剤や556等、それにブラシやタワシを使って洗浄しますが
今回はかなりキレイなので即ピカールで磨きます。

ひとふきしただけでこの光沢。

30年モノくらいだと軽く磨けばすぐキレイにピカります。これが50年とか60年――それも納屋などで放置されてた個体はかなり面倒です。その場合は最悪400番くらいのサンドペーパーまで使います……
キレイな個体でもウエスはすぐ真っ黒になりますから、こまめに取り替えます。

こんな感じで各部を好みで磨いていきます。
長くなりましたので、組み上げとテストは次回↓

それもやはり本当に炭鉱で使われていたウェールズ製の「 E.Thomas & Williams」が最高!でもメーカーの製造は終了し新品流通在庫もほぼ枯渇。
しかし150年前からほぼ同じ形で生産されていますし、頑丈なので中古はちょっと探せばすぐ見つかります。
(2021/12/05追記:この記事を書いて約1年後ですが、最近またなぜか新品が豊富に出回っている様子です。理由は不明ですがどこかが製造を継承しているのかもしれません。そのためわざわざそんなに安くもないしリスクもある中古を買って整備する必要も無くなりました)
で、私が以前セカイモンを使ってアメリカから輸入した品がこちら。
真鍮独特のくすみが出て渋いともいえますが、これは1987年製なのでまだまだビンテージとかアンティークとかの域には達していませんから手入れのついでにピカッと磨いてしまいましょう!
まずは分解です。
最初は下部のタンクを外します。
ねじ込み式なので、回すだけです。
ただ、何十年も放置されているモノだとまれに固着していることも。
無理に回そうとすると全体が歪んでしまうことがあります
(オークションでもたまに歪んだ個体を見かけますので注意!)
その場合は浸透潤滑剤をたっぷり付けて一晩放置し、

こういう硬くなったフタをこじ開ける道具を使ってみましょう。
ちなみに写真のフタあけは新潟三条のプリンス工業製。このメーカーのおろし金とかカッコイイすよ。
次はガラス固定金具。これも回せばいいのですが、素手だとツメを痛めます。
なのでラジペンで回します。
これも固着していることがありますから注意!
緩んだら手でも大丈夫ですが、ここにひどいバリがあることが多いので手を切らないように注意してください。
金具を外したら下にあるパッキンを慎重に取り出します。
おそらく石綿かその代用品のようで、簡単に割れるので注意!
※もし割れたら薄いコルクを切り出して代用します。
E.Thomas & Williamsも最後はコルクになりましたし、フルコピーされた台湾製マイナーランプもコルクパッキンなので大丈夫。
(ちなみにフルコピー品のコルクパッキンは無加工で装着可能なことも)
※「E.Thomas & Williams 偽物」で検索されている方が多いようなので補足。
あるお店が販売されている「フルサイズマイナーランプ」のパッキンを私は流用していますが、自己責任だと理解した上での選択です。そのほかのパーツも写真で見る限りはそっくりなんですが、まだ試していませんので何とも言えません。
ガラスホヤを取り出します。
本物の E.Thomas & Williams製は厚みがあり頑丈なのでそうそう割れませんが、過信は禁物です。
もう1枚パッキンがありますが、
取りにくいのでその下にあるネットごと外してからパッキンを取り出す方がおすすめ。
ただこのネット、隙間を通りません……
そのため網をちょっと押して外し気味にしましょう。
これで上側は完全分解できました。
次は先ほど外したタンクを分解します。
まず上のネジを外します。これも回すだけです。
これで芯固定具が取れます。外れないときは単に貼り付いているだけなのでコジり気味で。
その下にある革パッキンを慎重に外します。
劣化していることもありますが、その場合は台湾製のパーツがたぶん流用できる……筈ですが「簡単に外れないときはあきらめて外さない」という手もあります。
これで分解完了!芯もまだまだ使えそう。
細かいパーツを紛失しないようにトレイなどにまとめておくことをおすすめいたします。
私は洗浄剤や潤滑剤をたっぷり使うこともあるので、揚げ物用バットを使っています。
分解したら磨きです。
汚れがひどい時はまず中性洗剤や556等、それにブラシやタワシを使って洗浄しますが
今回はかなりキレイなので即ピカールで磨きます。
ひとふきしただけでこの光沢。
30年モノくらいだと軽く磨けばすぐキレイにピカります。これが50年とか60年――それも納屋などで放置されてた個体はかなり面倒です。その場合は最悪400番くらいのサンドペーパーまで使います……
キレイな個体でもウエスはすぐ真っ黒になりますから、こまめに取り替えます。
こんな感じで各部を好みで磨いていきます。
長くなりましたので、組み上げとテストは次回↓
2020/08/16
今回はマイナーランプ 「E.Thomas &; Williams」の使い方等をご説明します。なお前回の分解編はこちらです。2020/08/14マイナーランプ 「E.Thomas &; Williams」のレストア【その1:分解編】ハリケーンランタンも良いのですが、真鍮製のマイナーランプ(カンブリアンランタンともいいます)が大好きです。それもやはり…
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